Cyanviewのカメラリモートコントロールシステムには、用途に応じていくつかのインターフェース・ライセンス体系が用意されています。ここでは「CIO」「RIO+LAN」「RIO+WAN」の3つの違いと、それぞれがどのようなシチュエーションを想定して設計されているのかをご紹介します。
CIOとは
CIOは、シリアル制御方式のカメラ(小型カメラや多くのSonyカムコーダなど)をIPネットワークに接続するためのインターフェースです。カメラ制御だけでなく、ENG/PLレンズ、モータードライブ、ジンバルなどの制御にも対応します。
ただしCIOはあくまで信号を変換する低レベルのコンバーターであり、単体では通信を行いません。実際の制御コマンドはRCP(リモートコントロールパネル)側から送信される仕組みです。
RIOとは
RIOは、上位レベルの制御プロトコルを内蔵し、カメラを直接ドライブできるインターフェースです。RCPと同じソフトウェアで動作し、シリアルポート用のCIO機能を内蔵しているほか、USB・有線LAN・WLAN経由でのカメラ制御にも対応します。
RIOを利用することで、RCPとの通信を携帯回線や公共インターネットのような遅延の大きいネットワーク経由でも行えるようになり、遠隔制作(REMI)や無線環境での運用に適した構成が実現できます。
なぜRIO+LANとRIO+WANに分かれているのか
Sonyカムコーダや放送用レンズなどの機材は、デジタル制御が途中で途切れると、設定値が変化したりレンズが閉じてしまったりする場合があります。RCPとCIOを直接組み合わせた構成では、両者をつなぐスイッチの接続が切れた瞬間にこうした問題が発生し得ます。
これに対し、カメラのすぐそばにRIOを設置しておくことで、RCPとの接続が一時的に切れても、RIOがカメラとの接続を維持し続けることができます。管理の行き届いたLAN環境であっても、機材によってはこうしたRIOならではの堅牢性が必要になるケースがあることが分かっています。
この技術を、遠隔制作(REMI)を必要としない現場にも手が届きやすい形で提供するため、RIOは用途に応じて2つのライセンス体系に分けられています。
RIO+LAN(旧RIO-Live)とRIO+WANの比較
| 項目 | RIO+LAN(旧RIO-Live) | RIO+WAN |
|---|---|---|
| REMI(遠隔制作) | 非対応 | 対応 |
| 想定カメラ台数 | 最大2台 | 無制限 |
| 想定用途 | カメラ1台+レンズ1本の相棒構成 | 1台カメラのREMI、または遠隔LAN全体のREMI中継 |
| 価格帯 | 廉価 | REMI機能分やや高め |
「最大2台まで」という制限が設けられているのは、RIO+LANが「カメラ1台+レンズ1本」という組み合わせの相棒(コンパニオン)として使われることを前提に設計されているためです。たとえば「FX9+シネサーボレンズ」のような構成が典型例です。
一方RIO+WANは、1台のRIO+WANだけで、同一LAN内にある多数のIPカメラや、同じLAN上のCIOに接続された多数のシリアルカメラを、まとめてリモートから制御することができます。そのため「台数無制限」という特徴は、次のような2つの主要ユースケースを想定した設計になっています。
- 1台のカメラに対するREMI:モバイルカメラ、バックパック型カメラ、ドローン、ケーブルカメラなど
- 遠隔地のLAN全体に対するREMI中継(RELAY):離れた場所にあるLAN上の複数カメラ群を、1台のRIO+WAN経由でまとめて遠隔制御
構成イメージ
まとめ
| インターフェース/ライセンス | REMI(遠隔制作) | カメラ台数 | 主な想定用途 |
|---|---|---|---|
| CIO | ―(RCPが制御データを送信) | ― | シリアル制御カメラ・レンズのIP変換 |
| RIO+LAN(旧RIO-Live) | 不可 | 最大2台 | カメラ1台+レンズ1本のライブ運用 |
| RIO+WAN | 可 | 無制限 | 1台カメラのREMI、または遠隔LAN全体のREMI中継 |